NISAは月いくら?「金額」より「時間」で決めた我が家の積立の話

投資(NISA・株)

「NISA、月いくら積み立てればいいの?」

これ、答えを探してネットを調べても「人それぞれ」「無理のない範囲で」としか出てこなくて、結局わからないままになりがちですよね。

先に、我が家の今をお話しします。わたしはオルカン(全世界株式)を中心に、新NISAのつみたて投資枠で月10万円を積み立てています。旧NISAのころは月3.3万円でした。

でも、この記事で本当に伝えたいのは金額そのものではありません。「いくら積み立てるか」の答えは、金額の中ではなく、あなたの『時間』と『目的』の中にあるということです。

なぜわたしが投資をするためにパートを始めたのか。なぜ来年からは積立を止めるのか。その理由をお話しすると、あなた自身の「月いくら」も見えてくると思います。49歳・子ども3人・主婦のリアルな話です。

※投資は元本保証ではありません。この記事は我が家の体験を共有するもので、特定の商品や金額を勧めるものではありません。最終的な判断はご自身でお願いします。

そもそも、なぜ投資を始めたのか

金額の話の前に、出発点をお話しさせてください。ここがないと、月いくらの答えは出ないからです。

我が家が投資を始めた理由は、はっきりしています。

夫の「60歳で今の仕事を辞めたい」という希望を、叶えてあげたかったからです。

60歳から収入が減っても、今の暮らしのレベルは落としたくない。病気や急な出費に備える「もしものお金」も要る。自分たちの老後資金も準備しておきたい。この全部を、夫が60歳で今の仕事を離れても成り立つようにしたかったんです。

「比較的余裕がある」の裏にあった、ずっと消えない不安

ここで、正直にお話ししておきたいことがあります。

我が家は、夫がわたしより9歳年上です。そのぶん、子育ての時期に夫が働き盛りで、暮らしには比較的余裕がありました。わたしが長く家庭に専念できたのも、そのおかげです。

でも、この年の差は、いいことばかりではありませんでした。

子ども3人の大学進学がこれから始まるのに、その時期がちょうど、夫が60歳を迎えて収入が下がるタイミングと重なるんです。夫は60歳以降も働くつもりではいますが、今の会社の再雇用は選ばない考えで、収入が下がるのは避けられない状況でした。

いちばんお金がかかる時期に、収入が減る。その先行きが、わたしはずっと不安でした。「比較的余裕がある」と言いながら、頭の片隅にはいつもこの不安があったんです。

だから、まだ余裕がある「今」のうちに動こうと決めました。パートを始めたのも、この不安に備えるためでした。そして、稼いだお金は将来のために投資へ回すことにしたんです。

我が家は「目的から逆算」していません。逆算したのは『時間』

よくある投資の記事には「目標額を決めて、そこから月いくらを逆算しましょう」と書いてあります。でも正直に言うと、わたしはそういう金額の逆算をしていません。

わたしが逆算したのは、「時間」でした。

夫が60歳になったら、もう投資に回す余裕はなくなります。つまり、投資できる期間には限りがある。だったら答えは一つでした。「できる今のうちに、できるだけ入れる」。

「いくら必要か」から決めたのではなく、「いつまで投資できるか」という期限から考えて、その窓が開いている間にできるだけ入れる。そう決めたんです。

なぜ「時間」をそこまで大切にするのか

投資は、お金を市場に置いている期間が長いほど、複利の力が働きやすくなります。同じ金額でも、1年でも早く始めて、1年でも長く運用したほうが有利になりやすい。だから「いつか余裕ができたら」ではなく「今すぐ、できるだけ」だったんです。

この「時間が大切」という考えは、わたしの投資判断のすべての根っこになっています。具体的にどう実践しているか、3つお話しします。

① 旧NISAは月3.3万円、新NISAは月10万円

旧NISA(つみたて投資枠)のころは、年間の枠が40万円でした。これを満額使うと月33,333円。だから我が家は月3.3万円を積立に、それ以外の余裕資金は個別株に回していました。

その6年間の結果が、こちらです。

オルカン積立6年でパートのお金が+210万円になった話

新NISAが始まってからは枠が大きく広がったので、積立を月10万円に増やしました。さらに余裕があるぶんは、成長投資枠でオルカンを一括で入れたり、個別株を買ったりしています。

② 一括で入れられるなら、年始に一括

「一括投資と積立投資、どっちがいいの?」とよく聞かれます。わたしの答えは、「まとまったお金があるなら、年始に一括で入れる」です。

理由はやっぱり時間です。同じ金額を入れるなら、12ヶ月かけて少しずつ入れるより、年の初めに一括で入れたほうが、その分だけ長く市場に置けます。長く運用できる=時間を長く味方につけられる、という考え方です。

(ただし、一括は値下がりのタイミングに当たると一時的に大きく下がって見えることもあります。怖いと感じる人は積立から始めて大丈夫です。我が家も最初は積立からでした。)

③ 来年から積立は止めます。でも、解約はしません

そして、これが我が家のいちばんお伝えしたい部分かもしれません。

来年からは、わたしの働いたお金は投資ではなく生活費に回します。つまり、新しい積立はストップします。

「えっ、せっかく続けてきたのに止めるの?」と思いますよね。でも、これは失敗でも挫折でもなく、最初からの計画です。夫が働けるうちに投資できるだけしておく、と決めて続けてきたので、その役目はもう果たすんです。

そしてここが大事なところ。積立を止めても、これまで入れたお金は解約しません。そのまま運用を続けます。

なぜなら、積み立てを止めても、すでに入れたお金は時間が働き続けてくれるからです。これは実際にジュニアNISAで確かめた話があります。

ジュニアNISAは積立を止めても運用され続ける? 実際の結果を公開

だから、もしあなたが途中で家計が苦しくなったら、積立を止めるのは「あり」です。止めることは失敗じゃありません。ただ、できる限り解約だけはしない。お金に働き続けてもらう。これが我が家の考えです。

真似してほしいのは「金額」ではなく「考え方」です

ここまで読んで、「パート代を全額投資なんて、うちには無理」と思った方もいると思います。その通りです。これは誰にでも当てはまる話ではありません。

我が家がここまでできたのは、夫の収入で暮らしが成り立っていたという、恵まれた事情があったからです。それは自分でも分かっています。

でも、お金があったから振り切れた、という話だけではありません。固定費を削って、保険を見直して、先に生活防衛資金を作って──その土台があったから、安心して投資に回せたんです。

だから真似してほしいのは「全額投資」という金額ではなく、「自分のできる範囲で、時間を味方につける」という考え方のほうです。月1,000円でも、その一歩には同じ価値があります。

その前に:投資より先に「生活防衛資金」

今ふれた「生活防衛資金」について、順番として大事なので補足します。

パート代を投資に回せたのは、先に生活防衛資金を確保していたからです。

生活防衛資金とは、病気・失業・急な出費があっても暮らしを守れる、生活費の数ヶ月分の現金のことです。投資は必要なときに値下がりしていることもあるので、「すぐ使うかもしれないお金」は現金で別に持っておく必要があります。ここが確保できているから、安心して投資できたんです。

生活防衛資金はいくら必要? 子ども3人・我が家が「生活費6ヶ月分」を現金で持つ理由

順番は「①生活防衛資金 → ②それが貯まったら投資」。ここは飛ばさないでくださいね。

で、結局あなたは月いくら積み立てればいい?

我が家の話が長くなりました。では、あなたの「月いくら」をどう考えればいいか。我が家の経験から、お伝えできることはこれです。

  • 始められるなら、早く。入れられるなら、無理のない範囲で多く。理由は時間。長く運用できるほど有利になりやすいから
  • でも、生活を削ってまでやらない。先に生活防衛資金。投資は余裕資金で
  • 苦しくなったら積立は止めていい。止めても解約しなければ、お金は働き続ける
  • 自分が投資できる期間はいつまでかを考えると、月いくらの答えが見えてくる

金額が決まったら:あとは口座を作って始めるだけ

方針が決まったら、残りはシンプルです。NISA口座を作って、毎月自動で積み立てる設定にするだけ。一度設定すれば、あとは基本ほったらかしでOKです。

「まだ口座を作っていない」「何から始めればいいか分からない」という方は、まずこちらの始め方の記事から読んでみてください。

NISA何からはじめればいい? 40代主婦のわたしがやった始め方

証券会社で迷ったら、SBI証券と楽天証券の両方を実際に使ってみた正直な比較がこちらです。

SBI証券と楽天証券、両方使って分かったこと【主婦の正直レビュー】

まとめ:あなたの「月いくら」は、あなたの『時間』の中にある

最後に、もう一度だけ。

我が家は、夫の「60歳で今の仕事を辞めたい」を叶えたくて、今の暮らしを守りたくて、そして大学進学と収入ダウンが重なる先行きが不安で、投資を始めました。「投資できる時間には限りがある」と気づいたから、まだ余裕がある今のうちに、できるだけ入れてきました。

月いくらの正解は、ネットのどこを探しても出てきません。なぜなら正解は、あなたの目的と、あなたが投資できる時間の中にあるからです。

わたしも、先行きが不安なひとりの主婦でした。それでも一歩踏み出して、時間を味方につけて、ここまで来ました。あなたのペースで、あなたの「月いくら」を見つけてくださいね。

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