※子ども3人家庭のリアルなお金の話です
息子が高校生のとき、自分名義でSBI証券口座をつくって、少しずつ株を買っていました。あれから3年。大学1年になった今も、その株は残っています。
並んでいるのは、息子が自分で選んだり、私が「これは?」とすすめたりした株。放っておいたわけではなく、半年に一度くらい、親子で結果を見ながら「どうする?」と話してきました。そのたびに息子は「持つ」を選び、結局一度も売っていません。
今日は、その中間報告です。息子が何を、どうして買って、いまどうなっているのか。そして2018年より投資を続けている母として、私ならこの先どうするか——という話を、正直に書いてみます。
金額はどれも小さいです。でも、子どもが自分のお金で「考えて買う」を経験した記録として、読んでいただけたらうれしいです。
息子が3年で買った株を、ぜんぶ見せます
まずは一覧から。息子が持っている個別株は5つ。それぞれ「どうして買ったか」と、いまの結果です。
| 銘柄 | 買ったきっかけ | いまの結果 |
| 任天堂 | 息子の予想「スイッチ2が出る前に上がるかも」 | −1.5% |
| AOKI HD | 通っている快活CLUBを応援したくて | +43% |
| NTT | 母の助言「配当金が出るよ」 | +15% |
| コカ・コーラ | 母の助言「配当金が出るよ」 | +49% |
| 丸紅 | 母の一言「バフェットが選んだ商社だよ」 | +111% |
このほかに、全世界に分散するETF(VT)も少し持っています(こちらは+42%)。個別株だけに賭けず、「世界まるごと」も自分で入れていたんです。この話は最後にもう一度出てきます。
個別株5つを合わせると、いまのところゆるくプラス。大きく当てた株もあれば、思ったより動かない株もある。この「バラバラ具合」こそが、個別株のリアルだなと思います。
なぜ買ったのか、ひとつずつ聞いてみた
息子が自分で選んだ株(任天堂・AOKI)
任天堂は、「新しいスイッチが出る前に、株が上がるんじゃないか」という息子の予想でした。ゲームが好きな子らしい読み方です。実際、一度はぐんと値上がりして、親子で大喜びしたこともありました。でもそのあと急に下がって、いまは買ったときとほぼ同じ水準に戻っています。
それでも息子は、半年ごとの“どうする会議”でも「持っておく」を選びました。上がって喜んで、下がってがっかりして、それでも手放さない。「予想が当たらないこともある」「株は行ったり来たりする」を、自分のお金で、痛くない金額で経験できた。これは教科書では学べないことです。
AOKI HDは、息子が通っている快活CLUB(同じグループのお店)を「応援したいから」という理由。自分がよく使って、好きだから買う。とてもシンプルで、でも本質的な選び方です。こちらは結果もプラスでした。
有名な投資家にも「自分がよく知っているものに投資しなさい」という言葉があります。息子は、それを自然にやっていたことになります。
私がすすめた株(NTT・コカ・コーラ)
NTTとコカ・コーラは、私が「この会社は配当金が出るよ」と教えて、息子が買ったものです。配当金というのは、持っているだけで年に何回か受け取れる、会社からの“おすそわけ”のようなもの。
「株を持っていると、こういうお金が入ってくるんだよ」というのを、実際に自分の口座で体験してほしくてすすめました。2つとも、いまのところプラスで育っています。
「何を買えばいい?」から生まれた株(丸紅・VT)
あるとき息子が、「口座にお金は入れたけど、何を買えばいいか分からない」と言っていました。使わないお金が、口座の中でただ眠っている状態です。
それなら、と私は「お母さんが持っている、この2つを買ってみたら?」とすすめました。
🌍 VT(全世界株ETF)
「これは世界中の会社にまとめて投資できるものだよ。お母さんが積み立てているオルカンと、考え方は同じ」と説明。
🏢 丸紅
「あの有名なバフェットさんが選んだ商社のひとつだよ」と話したら、興味を持って。
私自身、昔は個別株のタカタで失敗もしたけれど、三菱商事や丸紅では大きく育った経験があります。その“実感”を、そのまま息子に手渡した形です。結果として、丸紅は今回いちばん大きく育ってくれました。
👉 私が丸紅・三菱商事で経験したこと(バフェットの「巨人の肩に乗る」)はこちら
母として気づいた、4つのこと
3年分の結果をあらためて並べてみて、私が感じたことをまとめておきます。勝った・負けたの話ではなく、「ここから何を学べるか」の目線で。
- 自分で考えた株は、外れることもある(任天堂)。でも、それを痛くない金額で経験できたのが財産。
- 身近な「好き」は、意外と強い(AOKI)。よく知っているものを選ぶ目は、大人より正直かもしれない。
- 配当や分散は、やっぱり堅実(NTT・コカ・コーラ・VT)。派手ではないけれど、ちゃんと育っている。
- いちばんの学びは「自分で考えて判断していること」。私は小さな値動きで売り買いを繰り返したけれど、息子は“持ち続ける”と判断した。どちらが正解かではなく、自分で考えて決めていること。
4つ目が、私にとっては一番の発見でした。株価の動きは、データから予想しても、予想どおりにはいきません。実際、任天堂も息子の読みどおりにはなりませんでした。私自身、始めた当初は小さな値動きに一喜一憂して、売ったり買ったりを繰り返していました。でも息子は、同じような相場を見ても“持ち続ける”という判断をした。どちらが正解ということはありません。ただ、こうして自分で考えて判断する——その繰り返しが、これからの長い投資人生で、きっと役に立ってくると思っています。
👉 私が個別株で大きく失敗した話(タカタ株 −73.7%)はこちら
それでも今、「見直し」を考えている理由
ここまで「よく育ったね」と書いてきましたが、実は私はいま、この口座の見直しを息子に提案しています。理由は2つあります。
ひとつは、この口座で新しい売買を、もう何年もしていないこと。半年ごとに見てはいるものの、息子の新しいお金や興味は、いまは楽天証券の投資信託と、スペースXの株のほうに向いています。持っているだけで悪くはないけれど、せっかくのお金なら、これからも本人が納得して育てられる場所にしたい。
もうひとつは、この口座が「特定口座」だということ。ここが、今日いちばん伝えたいお金の話です。
💡 特定口座とNISA口座、何がちがう?
特定口座…利益が出て売ると、その利益に約20%の税金がかかります。
NISA口座…同じように売っても、利益に税金がかかりません(非課税)。
息子の株は今、特定口座に入っています。このまま持ち続けて、将来もっと大きく育ってから売ると、その利益に税金がかかります。
でも、利益がまだ小さい“今のうち”なら、一度売っても税金はごくわずか。そのお金でNISA口座に買い直しておけば、この先増えた分には税金がかからない。だから私は、「特定口座で持っている株を、少しずつNISA口座に引っ越しさせたら?」と息子に話しています。
もちろん、これは我が家の考えで、まだ相談している途中です。「売る」こと自体が目的ではなく、お金を“これから育つ場所”に置き直すという感覚です。急ぐ話でもないので、本人のペースで進めるつもりです。
ここで、息子の“作戦”の話になります。実は息子には今、どうしても買いたい株があるんです。アンソロピックというAIの会社。いつか上場するかもしれない、という話を聞いて、その株を買いたい——と、ずっと楽しみにしています。
※アンソロピックが本当に上場するのか、上場したとして個人が買えるのかは、今の時点では分かりません。あくまで「そうなったら欲しい」という息子の“希望”の段階の話です。
そして息子の考えは、こうです。「とりあえず現金で置いておくのはもったいない。だから上場が決まるまでは、今の株はこのまま持っておく。決まったら、そのとき一気に全部売って、アンソロピックを買う」。もし予定より資金が余ったら、今度は日本の半導体に関係する株も買ってみたい——とも言っていました。今持っている株を、ずっと持ち続けるつもりはないようです。
何もわからない状態で始めましたが、息子は自分なりの“次の一手”を描くようになっていました。母の私は「特定口座のうちに、少しずつNISA口座へ移行」と考え、息子は「その日が来たら一気に乗り換える」と考えている。親子で少し作戦が違うんです。
どうする事が正解か分かりません。だからまた半年後、今の株をそのまま保有していたら、またどうするか話してみる。そうやって続けていくこと自体が、いちばんの勉強なのかもしれません。
※税金や制度の細かい条件は変わることがあります。売却や口座の判断はご家庭の状況によって違うので、最新の情報は公式サイトで確認して、ご自身の判断でお願いします。特定の銘柄をおすすめする記事ではありません。
まとめ|数字より、「経験」が残った
- 息子が高校のとき買った個別株5つ+全世界ETF。半年ごとに親子で見てきた3年分をあらためて点検
- 大当たり(丸紅+111%)も、読み外れ(任天堂−1.5%)もあった=個別株のリアル
- 「自分で選ぶ」「身近な好きを買う」「配当・分散を持つ」を自然に経験できた
- 母は小さく売買を繰り返し、息子は“持ち続ける”と判断した。正解はないけれど、自分で考えて決める練習になった
- この先どうするかは、母は「NISA口座へ引っ越し」、息子は「上場が決まったら一気に売って乗り換え」=親子で作戦が少し違う
- 息子の希望は、アンソロピック上場でまるごと乗り換え+余れば半導体株。ただし本人いわく「また気持ちは変わるかも」
金額としては、まだ数千円〜1万円ちょっとの利益です。大きなお金ではありません。
でも、息子の中に残ったのは金額ではなく、「自分で考えて判断すること。お金は育つことも育たないこともある」という経験のほうだと思います。任天堂で読みが外れたことも、丸紅が大きく育ったことも、ぜんぶひっくるめて、これからの長い投資人生の“最初の一歩”になったはずです。
子どもに投資を教えるのは、難しく考えなくても大丈夫。「お母さんはこれを持ってるよ」から、案外はじまります。我が家の一例が、どこかのご家庭のヒントになれば、うれしいです。
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※投資は元本保証ではありません。株価は上がることも下がることもあります。この記事は我が家の記録であり、特定の銘柄や売買をおすすめするものではありません。余裕資金の範囲内で、自己責任でお取り組みください。

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